まだロックが好き

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まだロックが好き

アラサーです。 ふだんはサラリーマンをしています。 元バンドマンです。 高校から一緒の妻と、2014年に生まれた息子がいます。 趣味でまだバンドをやったりしてます。 まだロックが好きです。 そんな日記です。ブログではありません。 日記です。

モスバーガーが最強ってことでいいね?

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先前、モスバーガーなるファストフード店に赴いた。婚姻関係にある女性が、近年かかるメーカーが開発したという「クリームチーズテリヤキバーガー」を、死ぬまでに一度でいいから食べてみたい、と言ったからである。

 

そんなこと言われて男が黙っているわけにはいかない。女のひとりも幸せにできぬようではこの競争世界で立身出世もおぼつかぬ。私の脳裏に焦燥が駆けた。

 

注文口にて御用聞きを呼びだし、各種バーガー類を哀願。代金を納入したその時である。私は一種の不快感をいだいた。

 

それはモスバーガーというファストフード店ではファストフードを生業にしているにも関わらず、調理過程が悠長なものであることを、あたかも正当化するかのように整理番号を押し付け、しばし待たれよ、と言い放つのである。

 

これはたいへんなことである。ファストフードという別名スピード食を取り扱う以上、提供速度というものは韋駄天の如しであろう、と私は高を括っていた。しかしちがった。けっこうかかるっぽい。私はすぐさまアイフォンを取り出し秘書に電話をかけた。そして予定していた各国首相との会食、爪切り、鼻堀り、アロマテラピーなどをキャンセルした。

 

整理番号11番。番号管理という囚人にも似た統制管理を強いられた私はひまをもてあました。なのですこしモスバーガーのお品書きを拝見してみた。すると驚愕することが多々あったが、あまりの仰天に腰を抜かし、目玉が飛び出し、毛髪はすべて抜け落ち、急激な老化が進行、ゆえに座席から転落、尾骶骨破砕したというのは嘘だけれども、そんな驚きがあったのが「なつみ」というシリーズである。

 

「なつみ」は漢文字にすると菜摘である。通常ハンバーガーというものは、パンに各種具材を挟みこむものである。だから基本的にハンバーガーというものはパン類に属すると思っていた。しかし、この菜摘はそのパンが無いのである。パンの替わりに菜っ葉を用いているのである。

 

糖質制限という精神活動が流行していると風に聞いたが、まさかここまでとは思わなかった。そもそもファストフード店に糖質制限を志す人間が来店するのか、という疑問が湧いた。そして「ハンバーガーのパンなんて、ぎゅっとしたらこんなもんなのに」と私はいま左手の人差し指と親指でちいさなCを中空に作っている。

 

そんなこんなの苦言を同伴の妻に呈していた。すると妻は言った。自慢気に言った。「モスはファストフード店ではなくて、ハンバーガーレストランだよ」と。

 

ふざけるのも大概である。本然ハンバーガーとはファストフードではないのか。バーガーのパティが薄平なのは火の通りを迅速にするためではないのか。腰を据えて食わぬよう手づかみという食事形態を用いたのではないのか。

 

それをば青眼に構えて「モスはファストフードではない」と抜かすとは見上げた根性である。ハンバーガーはファストフードだ。痴れ者め。ばかばーか。

 

しかしそれを聞いて私は一連のモスバーガーの狼藉に合点がいったのである。

 

私はクアアイナという伝統的ハンバーガーレストランのファンである。あそこはまじで美味い。俺はびびったね。まじで。渋谷だか青山だかそのへんにわざわざ電車を乗り継いで、高いカネ出して食いに行ってたよ。あそこはたしかにハンバーガーレストランと言って良いわ。しかし池袋のクアアイナは微妙だった。

 

対してモスバーガーとはどうであろう。客に指示待機させ、料理の鉄人クラスにふてぶてしくもタイムリミットいっぱい調理時間をつかい、挙げ句の果てに待たせた客を番号で呼び出す。

 

誇りがなきゃこんなことできませんよ。モスバーガーはプライドをもっている。それはファストフード店のそれではなく、レストランとしてのそれであった。

 

私とモスバーガーとの齟齬は焼失した。しかし問題はテイストである。要は「味がよくなきゃプライド持ってたってしょうがねぇだろ」って話ですよ。

 

私はその企業名を冠した「モスバーガー」という商品をたべた。いわゆるセルフタイトル作である。ロックバンドのアルバムを鑑みると、だいたいセルフタイトルアルバムってのは自己満足的なアルバムか多い。ゆえに期待はしていなかった。

 

しかし、美味すぎた。モスバーガーは美味すぎた。なんといってもそのトマトソースである。ミートソースというべきか。甘くてすっぱくてトマト、たまねぎ、挽肉、素材の味が、各エネルギーが満ち溢れていた。生命力である。他にメインの具は二種あり、それがパティとスライストマトである。つまり挽肉のかたまりとトマトであるが、それを再度ミートソースのタレで迎合させようという一計がすごすぎる。これはドライカレーにカレールーを掛けているようなものではないのか。これはハンバーガーという料理である。ファストフードではない。その域を超越している。それは、そのソースでぐちゃぐちゃになる手づかみでは食べにくいことも相まって、これは匙が必要。つまり料理である。

 

妻はクリームチーズテリヤキバーガーを頼んでいたが、私はそれを一口、二口ちょうだいした。

 

こちらも美味すぎた。革命だった。テリヤキバーガーにマヨネーズは必須である。それをばクリームチーズに変更していたのだ。テリヤキ風味とはなかなかとがった味をしている。甘くてしょっぱくて、味覚の武道であれば先鋒次鋒の味である。それをクリームチーズの中堅の風味で二乗させるという寸法である。結果主将クラスの旋風を巻き起こした。これ大成功である。たぶんレギュラーメニューになんじゃねぇかな。テリヤキといいつつ味噌っぽいソースも加点にあたる。

 

その他とびきりバーガー、ポテト、ナゲット、オニオンリングなども食べた。びっくりしたのがナゲットである。ナゲットなのになんでこんなに御上品なの。なんでこんなにロココ調式なの。どうしてこんなに叶姉妹が食べそうなの。と思いました。オニオンリングはほぼ衣です。が、すべて美味かったです。

 

あとモスのシェイクに添付するべきはストローよりもスプーンでは?

 

そうしてモスバーガーに日本円相場にして4,000円ほどの金額を納入した。ファストフードであれば高額であるが、ここはレストランである。合意のうえの金額であった。モスバーガーはハンバーガーレストランです。