南北問題というのが地球規模でおこっている。
それはもちろん先進国発展途上国うんぬんかんぬんがありーの、お隣の大陸の端っこの国政にもありーの、かつてアメリカ合衆国でもありーので、北と南はなぜだかいつも反目しあっているのである。
それはなぜだろうと考察してみると、なるほどな、と思う。
文化がぜんぜん違うのである。例えば日本の音楽をとってみたい。
荒涼たる北の大地の音楽はどこか陰鬱としていて内省的である。それを時代はエモーショナルと呼ぶが、やはり中島みゆきなどを聴くと感情が揺さぶられ、なみだが滂沱とすることもままある。
対して南の国の音楽は、どこか陽気でお気楽でなんとなく楽しい気持ちになることが多かったりする。もちろん陽光が強ければ影も濃密になるので、ときに感情的な音楽もあるが、基本はおちゃらけた楽しいミュージックだったりする。ほんとダパンプ。
ちっぽけな島国の文化でもこんなに違うので、そらしゃーないわー、となる。
文化は人である。そして、人は土地、もっと大仰にいえば大地によって育まれるのである。
そんな北と南の大地の違いを肌身に感じている。家の間取りである。
陋屋は庭付き二階建ての木造建築物である。ローンは変動金利で35年残っている。建設されてまだ1年も経っていない。つまり築浅である。
二階には3部屋ある。
それは南から順に寝室、子ども部屋という現物置、私の書斎、となっている。
西暦2017年6月、というと現在なのだが、季節はときおり夏の表情をみせる。
空は青く抜け、入道雲が地平線をかざり、身を焦がすようなじりじりとした鋭い日差しが殺意をもって振ってくる。その陽光に心まで焼かれてしまいそうになる。
これがはた迷惑このうえない。寝室がめちゃくちゃ暑くなるのである。
南側にある寝室はだいたい11帖ほどあるのだが、ベッドと布団が設置されている。
東西南に窓がはめ込まれており、朝は東から、昼は南から、夕は西からと、四六時中日光に照らされている。これがよくない。
いち日の終わりがくる。
「雨よ、降れ!」と唱えシャワーを浴び、「風よ、吹け!」と唱え頭髪乾燥機を使用し、「泉水よ、湧け!」といって水をいっぱい飲んで、「傷よ、癒えよ!」と唱え寝床に着こうとする。しかし待ち受けているのが灼熱の監獄なのである。
たいして私の書斎は北側に設えてある。寝室から廊下を2,3メートル隔てただけである。が、ここがとても居心地の良い空間なのである。
北側に窓、西側にベランダがありこの両方を開けているだけで風が舞い込んでくる。
この時期の夕風はまだ少し冷たく湿り気を帯びているがやさしく肌を愛撫する爽快がある。「風よ、吹け!」はここで唱えるべきだったかもしれない。
原因はやはりこの部屋が北側で直射日光に晒されていないからだとおもっている。温まらないのである。そして夜半、妻とここでちいさなノートパソコンで海外ドラマを観るのがなによりの幸せなのである。
でもしかし、これは、言うなれば冬は真逆の現象が発生するので、書斎が極寒で寝室が居心地良いのですが、まぁあれですよ。私、とってもわがままな人間なんですよ。なんでも季節のせいにしてさ。でもそれは静岡という怠惰な土地がそうさせたのかな。なんつって。
だから私はこの時期、晴れたら寝室のカーテンは引いておきたい。
でも夏は好き。
今週のお題「晴れたらやりたいこと」

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